親子留学のハウジングについて(5)車を運転しない方は、、
「親子留学のハウジングについて」の5回目の投稿になります。
まず、最初にご紹介したハウジング選びの4条件を思い出してみましょう。下記の4条件でしたね。
①学校の場所
②ご予算(家賃)
③ご自分で車を運転するか、しないか?
④保護者様の英語力(日本人コミュニティーの必要性)
今回は「③ご自分で車を運転するか、しないか?」の解説になります。
マレーシアは一言でいうと「車社会」です。ですから、大人は自分で車を運転するのが大原則(当たり前)です。ですので、仮にローカルの不動産エージェントに家選びを相談しても彼らは「車を運転しない」という視点がほぼないため、しつこく言わないと条件にあう物件は出てきません。おそらくしつこく言っても出てこないかもしれません。(笑)それくらい車を運転しないのは、例外的なケースになります。
もちろん親子留学の場合は、母子の組みあわせが多いので、お母様がペーパードライバーであったり、日本で運転していてもマレーシアでは運転しない、あるいはご主人が運転させないケースも多いです。全体の3-4割はこれに当てはまるような気がします。ですので私が家選びをする場合、まずこのことをお聞きします。
では、車を運転しない方はどのような環境の物件に住むべきでしょうか?
一言で言うと、当たり前ですが「ショッピングモールまたはスーパーマーケットに徒歩圏の物件」ではないでしょうか?理想はこれらに隣接している物件です。日本の時と同様に、ほぼ毎日スーパーで買い物が可能になります。モールはもちろんスーパーにもレストランやファストフード店も入居しているケースが多いので、そこで食事もできます。こういった物件であれば、さほどストレスない生活が送れると思われます。
また、車を運転しない方から「駅に近い物件(駅近物件)」もリクエストされることが多いです。ただ、私の個人的意見になりますが、「駅近」はあまり重要な条件ではないような気がします。親子留学の場合、正直電車に乗る機会はあまりないからです。基本的にお子様はスクールバスで通学されるので、電車は関係ないです。(ほとんどのインター校のスクールバスは各コンドミニアムの中で生徒をピックアップしてくれます。)
お母様が出掛ける場合は、結果的にはGrabを利用されると思います。ちなみにGrabとは一般ドライバーの配車システム(アプリ)です。世界的にはウーバーが有名ですが、東南アジアではGrabが強くマレーシアでは数年前ウーバーは撤退したくらいです。とにかく料金が安くアプリが便利で英語があまりできなくても十分利用可能です。同じ街内での移動ならほとんどはRM10-15(270円-400円)で済みます。なんとRM5(130円)でも来てくれます!そもそも電車は路線が少なく行ける場所は限られていますし、(特にKTMという路線は)本数も限られています。時刻表もなければ急行もないです。仮に鉄道駅が徒歩5分にあってもあまり利用されない気がします。途中まで電車で行ってそこからGrabで、、、とか考えても、結局面倒で料金もたいして違わないので最初からGrabで行こう、ということになります。
では買い物も毎日Grabで行けば良いのでは?と思われるかと思います。確かにそうですが、毎日あるいは隔日くらいの頻度だど結構Grab代もかかってきます。下手をすると1000円の買い物するのに往復1000円近くの交通費ということにも。。。
ただ、モールに隣接している物件にも注意点があります。モール併設、隣接物件は、コンドミニアムというより「サービスアパート」コンセプトの物件も多いです。つまり、ファミリーが長期で腰を据えて住むという設計でなく、学生や単身者や若い通勤者のためのコンパクトで利便性を重視した設計が多いです。これらは、各部屋が(マレーシアにしては)異常に狭かったり、キッチンが非常に簡易的だったり、時々セキュリティも弱い場合があります(モールの訪問者がレジデンスまで入りやすいという点で)。若者のシェアユニットも多いので、夜までざわざわしている可能性もあります(上左右のユニット次第ですが。)エアビーの利用も多いかもしれません。また、人が集まりやすいため他の物件に比べ賃料が割高になる場合もあります。
もちろんモールに隣接したすべての物件がこのような欠点を持っているわけではないですし、仮にいくつか当てはまっても致命的な欠点にはならない場合もありますので、選び方次第と言えます。
一方、車を運転される方の選択肢は非常に広いです。基本的にモールとか駅とかあまり気にする必要はないので、雑踏を離れ見晴らしの良い丘の上の物件や、池のほとりのリゾート風物件に住むということもできます。ひとつ注意点としては、お子様の通学送迎をご自分で行うか、スクールバスを利用するか、という点です。スクールバスであればある程度学校から離れてもよいと思いますが、ご自分で送迎される場合は毎日2往復になりますので、いくら運転が好きな方でもかなりの負担になります。また、運転する方でもやはり日本人主婦はモールに近い物件を選ぶ傾向はあります。
最後に、日本で車は運転しているが、マレーシアではどうしようか迷われている方も多いかと思います。マレーシアの運転は雑で、マナーは悪く、交通事故も多発している、というイメージをお持ちかと思います。確かに日本に比べるとそうかもしれません。(おそらく日本が世界一運転マナーの良い国なので。。。)先日の桃田選手の自動車事故は、その証明になってしまったかもしれません。(マレーシアの住人としてほんとうに申し訳なく思います。)ただ、私もKLでもう8年くらい運転していおり総距離は17万キロを超えていますが、大きな事故にあったことは一度もありません。ちょっと「こすった、こすられた」程度の接触事故は2-3度ありますが。。。また、私の知る限り、車を運転しているママ様たちも大きな事故に遭われた話は存じあげません。だから安全ということではありませんが、日本で運転をされている方はこちらでも違和感なく運転できると考えています。ただ、自信のない方はあえて最初は交通量の少ないエリアに住み、ルートを限定して運転されると良いと思います。例えば、家と学校の往復とか、家とモールの往復とか。。。
良く聞くのが、最初は運転しないつもりでモールの近くに住んだ方が、やはり我慢できずに車を買ってしまったというパターンです。考えてみれば徒歩で買い物に行くのも、楽ではありません。どうしても米や水は重いので。。。ママチャリはどうか、と言えばマレーシアには自転車に乗る習慣は全くありません。理由は、(想像になりますが、)マレーシアではママも車を運転する、いつも暑い、特にイスラム系の女性はヒジャブという頭まで隠す服装をしているのでメチャ暑い、歩道が整備されていないので危険、自転車置き場はどこにもない、、、などなどです。ようするに車自体がママチャリということです。自転車というアイデアはあきらめたほうがよさそうです。
実は、昔は私は車を運転できる方には、車の購入をすすめた傾向がありましたが、今は車がなくてもどうにかなるような気がしています。理由は、前述のとおりGrabが非常に便利になったこと、オンラインで購入、デリバリーしてくれるスーパーもあること。(例えばスーパー「TESCO」。ただし、ノンハラル商品、つまり豚肉やお酒は除外らしいです。これでは意味がない!と言っていたママさんもいましたが、、)レストランからデリバリーしれくれるサービスもあること(Grab FoodsやFoodpanda)あとはマレーシアでもオンラインショッピングが盛んになってきました。(LAZADA、Shopeeなど)ただ、行動派の方であれば、やはり最終的には車が欲しくなるような気がしますが。この辺はやってみないとわからない、としか言いようがないです。
大変まとまりのない文章になってしまいましたが、この辺で「親子留学のハウジングについて」の5回目の投稿を終わりにします。
なお、上に掲載されいる画像ですが、(前回の画像もそうですが、)モデルルームではなく実際に募集中の賃貸物件の1画像です。マレーシアの物件は(全部ではありませんが、)とてもオシャレできれいです!