親子留学のハウジングについて(3)予算はいくら必要か?
親子留学のハウジングについての3回目の投稿になります。
まずは、シリーズ冒頭でご紹介した住まいを選ぶ4条件を復習してみましょう。下記の4条件でした。
①学校の場所
②ご予算(家賃)
③ご自分で車を運転するか、しないか?
④保護者様の英語力(日本人コミュニティーの必要性)
今回は、「②ご予算(家賃)」に関しての解説です。これも非常に重要な条件ですね。時に親子留学の場合、(多くの駐在員と異なり、)家賃や光熱費は全額自己負担となりますので、できるだけ節約したいというのが本音だと思われます。
そういうわけで、お住いの選択にあたり、弊社よりまずお客様の「ご予算」を伺わせていただいています。ところが、お客様がマレーシアの家賃に対する予備知識(つまり相場感覚)があまりない場合、非常に答えにくい質問でもあります。東京の相場の感覚で20万円と答えたらマレーシアではとんでもない豪邸が借りられますし、逆に3万円と言われても正直困ります(お一人でシェア形式のユニットに住む場合は3万円でも十分ですが、、、)。
そこである程度の相場観を持っていただくために、クアラルンプールおよびその周辺のセランゴール州における賃貸相場のレンジを紹介したいと思います。条件を同一にするため、ここでは下記条件のコンドミニアムのお部屋(ユニットと言います)を想定します。
①広さは120-140㎡程度、間取りは3ベッドルームユニット(日本的に言うと3LDK)
②フル家具付き(Fully Furnished)、つまり基本的家具(ベッド、食卓、ソファセット等)と家電(冷蔵庫、洗濯機、テレビ等)付き。
③駐車場1-2台分付き(マレーシアの大半の物件では駐車場1-2台分が家賃に含まれます。)
④築浅物件(完成後5年までの物件)
なお、①に関して(日本のマンションと比較すると)少し広めの3ベッドを想定しましたが、よく「もっと狭くでもいいですよ。」あるいは「1~2ベッドルームでもいいですよ。」というお声を頂戴します。もちろんそういったユニットもあるのですが、数的には3ベッドが圧倒的に多いですし、マレーシアでは広々とした物件が多いので、日本の感覚で物件を選ぶと、後々「なぜうちだけこんなに狭いの?」とお子様から言われるかもしれません(笑)。事実、私は120㎡の3ベッドは「少し狭めの物件ですが、、」と紹介する場合が多いです。ご来客も時々あると思いますし、折角の機会ですので多少の予算の違いであれば広々とした3ベッドユニットを堪能していただければと思います。(もちろんご予算優先ということであれば尊重いたします!)
②の家具に関してですが、「フル家具付き」以外にも「家具無し(Unfurnished)」や「一部家具付き(Partly Furnished)」の物件もあります。両者の厳密な区別はないのですが、いずれにしても家具や家電のほとんどはご自分で揃える必要があります。(前者ではエアコンもついていない場合もあります。)もちろんその分家賃は割安になっており、長期(3-4年)で住めばもとはとれると思いますが、仮に1年くらいで引越しや帰国することになった場合、原状回復に手間や費用がかかるので、考えものです。入居のし易さも考えると、少なくとも最初のお住まいは(フル)家具付きのほうが無難と言えます。ちなみに、それでも「自分の好きな家具で揃えたい!」という方は、ローカルの家具屋さんはたくさんありますし(ただし品質はピンキリ)、イケヤもKL周辺で2店舗あるのでどうにかなるとは思います。(残念ながら「お値段以上〇〇〇」の店舗はまだマレーシアにはありません。)
④は便宜上「築浅物件」としましたが、マレーシアの場合築浅なほど家賃が高いというわけではありません。逆に、物件完成直後は一度に大量の賃貸向けユニットが供給されるため家賃相場が値崩れしやすく、数年たって空き部屋が減ってゆくにつれて家賃が上がってゆく場合があります。もちろん(一部の例外を除いて)老朽化している物件の家賃は安くなりがちです。(ただし日本の方は一般的には新しい物件を好まれますね。)
前提条件の説明が長くなりましたので、実際の家賃相場に関する説明は次回とさせていただきます。