THE世界大学ランキング2025でモナシュは安定、サンウェイは躍進!
数日前、Times Higher Education(タイムズハイヤーエデュケーション=THE)による世界大学ランキング2025が発表されました。THE世界大学ランキングはQS世界大学ランキングと並び、世界の大学を評価する際の重要な指標と言えます。ただし、THE世界大学ランキングでは、歴史の長い大学や欧米の大学の評価が高くなる傾向があり、全体的に歴史の浅いマレーシアの大学や英語圏でない日本の大学が上位にランキングされにくい一面もあります。今回はそこで気がついた点をマレーシア留学という側面からいくつか挙げてみたいと思います。
ユニバーシティ・テクノロジ・ペトロナス(UTP)が初のトップ250位内に
今回マレーシアの大学としてはユニバーシティ・テクノロジ・ペトロナス(UTP)が201–250位にランクインし、マレーシアの大学として初めて250位以内に入る結果となりました。昨年は301–350位だったので、大きな飛躍となりました。ちなみに、マレーシアのトップ大学とされるマラヤ大学は251–300位というランクでしたので、UTPがマラヤを完全に上回る結果となりました。
モナシュは京大に及ばずも安定のトップ50位台に
マレーシアに分校を持つ「海外大学」の中で常に世界ランク上位に位置する豪モナシュ大学ですが、今回は58位となり東大(28位)に大きく遅れ、京大(55位)にも僅かに及ばないランクとなりました。QS世界大学ランキングでは京大を大きく上回り東大に肉薄する位置でしたが、今回のTHEランキングでは異なる結果となりました。やはりランキングの性格により評価がかなり異なる印象です。ただ、モナシュはいかなる世界ランキングでもトップ50位台までに入る安定した評価を確立しています。今回のランキングは、日本の東北大学(120位)、大阪大学(162位)、名古屋大学(201–250位)、北海道大学(351–400位)、筑波大学(351–400位)を大きく上回る水準です。
マレーシア私立ではサンウェイ大学が躍進し、早慶を上回る水準へ!
前述のとおりTHE世界大学ランキングでは歴史の浅いマレーシアの私立大学がランクインするのが困難と見られてきましたが、今回はサンウェイ大学が見事に401–500位にランクインしました。ちなみにサンウェイは、QSランキング2025では、同じ私立のテイラーズやUCSIに大きな差をつけられており、INTIにまで順位を抜かれる結果になりましたが、今回のTHEランキングではマレーシア私立トップ(前述のUTPは母体が国営企業のため公立または準公立と仮定すると)という位置を確保しました。このランキングは、日本の大学と比較すると、東京医科歯科大学と同順位で、慶應大学(601–800位)、神戸大学(601–800位)、早稲田大学(800–1000位)を大きく上回る水準となっています。