新型コロナウィルス状況アップデート(ハリラヤ大祭もぶっ飛んだMCO 3.0)

皆様、スラマッパギ(おはようございます)!

先日YouTubeで、「【マレーシアコロナ克服への道】第4波の兆しに注意!」というビデオを配信したのですが、その後心配したとおり感染者数は増加傾向をだどり、ついに5月12日より全国レベルのMCO(活動制限令)が実施されるまでに至りました。これで昨年来3回目のMCOですので、こちらでは"MCO 3.0"という呼び方になります。期限は今のところ6月7日までです。
最近の日々の感染者数は3000-4000人台で、過去最悪水準の5000人台にも迫る水準となっています。日本でもそうだと思いますが、コロナの制御はとても難しいですね。こちらでも、規制により一時的に感染者が落ち着くが、その後規制を緩めるとまた一気に増えると、いう繰り返しになっています。特に今回のMCOは、ハリラヤ(断食明け大祭)というマレーシアで最大の年中行事に合わせる形で実施されたため、人口の6割を占めるムスリムの皆様にとってそのショックは大きいです。念のためMCO 3.0の主な規制内容を紹介しておきます。(我々の生活に関係するものが中心)
・飲食店での店内飲食は全面禁止、ドライブスルー、持ち帰りは可能
・州や地区(district)を跨ぐ移動は禁止(以前まで可能だったKL-セランゴール州の移動も禁止、セランゴール州内のDistrict間の移動も禁止)
・車の乗車人数は運転者を含め3人まで
・学校は閉鎖され、授業は全てオンラインへシフト(保育園、幼稚園や受験学年の通学は許可されている)
・断食明け大祭(ハリラヤ)時の訪問や墓参は禁止(我々にはあまり関係ないが、、、)
・在宅勤務を必須とする。管理職の人数は一度に30%までの出勤を認める(この規制は弊社のような零細企業の場合、どう対応したら良いか未だに不明、、、)
・散歩とかジョギングとか集団でない運動は可能

実は、これら以外に今回から急に採用された驚きのシステムがあります。"HIDE"(ホットスポット識別早期警報)”と呼ばれるシステムで、「追跡アプリ「MySejahtera」を通じて上がってくるデータを使いウイルス感染リスクがある場所として特定されると、リストに挙げられたその日から3日間閉鎖を求められる。」というものです。つまり、実際の感染場所ではなくても、その確率が高いというだけで巨大なショッピングモール全体が突然閉鎖することになります。事実、先週の週末から3日間ですが、KLとセランゴールの大型モール(ミッドバレー、パビリオン、サンウェイピラミッドなど)はほぼ閉鎖となっていたようです。(弊社オフィスの隣のNUセントラルモールも、月曜は閉鎖してました。)どうも合計200の施設が3日間の閉鎖となったようです。(画像参照)
これは日本ではあり得ないですよね!?突然政府のお役人さんから連絡があり、「お宅のモールは明日から3日間全面閉鎖だよ。」ってことですから。「風評被害的」でもあります。今風に言うと「ビッグデータを活用しAIが感染場所を推論する」と言うことかもしれませんが。まあ、それだけ、今回は政府も危機感を持って感染の封じ込めに真剣だということです。関係事業者に対しては、本当に気の毒としか言いようがないですね。これまでも十分な打撃となっているのに、ここにきてさらにダメ押し的な閉鎖とか風評被害とか、、話がだいぶ逸れましたが。

あと、MCO 3.0とは直接関係はありませんが、入国関連で言うと、日本からの入国時の①隔離期間が一律14日になったことと(それまでは最短7日だった)、②出発3日以内のPCR検査が必須となった(それまでは任意だった)こと、が挙げられます。これは日本が40ヵ国の「変異ウィルス流行国」リストに入ってしまったことが原因です。これも残念ですが、シンガポールでは3週間らしいので、それよりはマシとは言えます。

最後にワクチン接種動向ですが、第1フェーズの医療従事者(2月から)、第2フェーズのシニア、基礎疾患者(4月から)は順調に進んでいるようですが、5月開始が予定されていた一般接種がワクチンの供給不足で6月ごろに遅延するだろう、という報道がありました。この辺も日本と似ているかもしれません。どうもコロナに関しては、日本とマレーシアは、「悪い点に関して」良く似ているようです。

残念ながら、マレーシアの(日本もですね)「コロナ克服への道」は、この時期一歩後退といったところですが、気を落とさずに準備をしていきましょう。

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