新型コロナウィルス状況アップデート(活動制限令と非常事態宣言の「ダブル宣言」ってどういうこと?)

皆様、スラマッパギ(おはようございます)!

久しぶりのマレーシアのコロナウィスル状況アップデートとなります。
まず、最近の感染者数ですが、2000人を超える日が8日間続いており、状況はあまり良くありません。昨日は3309人となり過去最高を記録しました。年末から年始にかけての日本の感染者数の動きとかなり似ており、何らかの規制強化が発表されるタイミングに来ていました。ただ、累計の感染者数は約11万人、重傷者数(ICU収容者数)は190人、合計死者数は559人と日本に比べるとかなり少ないです。(特に死亡者数は人口比でも少ないです。)

そして、一昨日、首相より首都圏のクアラルンプールやセランゴール州などを対象として本日から2週間の予定でMCO(活動制限令)を実施するという発表がありました。これは昨年3-4月にも実施されたかなり厳しい規制になります。生活必需品の買い出しや通院以外の外出は、原則禁止されます。ちなみに、買い出しは家族2名まで10km以内のみ許可されます。企業もエッセンシャルサービスと規定された業種以外は全て閉鎖となります。また、学校関係は保育所、幼稚園などを除き閉鎖となります。
詳しい内容は、下記の在マレーシア日本大使館ウェブサイトをご覧ください。
https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/newinfo_12012021C.html

昨年10月以降、CMCO(条件付き活動制限令)は出ていましたが、これはどちらかと言えば、経済活動とバランスをとった緩い内容でしたが、今回のMCOは経済活動も犠牲にした厳しい内容です。まあ、これだけ感染者数が増えてくれば止むを得ないとは思いますが。この2週間である程度の効果を出し、早期に終了して欲しいと思います。ちなみに、マレーシアの規制の日本と違う点は、規制に強制力があることと内容が具体的なことだと思います。法律に基づき強制的に規制を実施するので、違反者はどんどん逮捕されますし、違反業者は営業禁止にもなります。(日本同様、補助金が出ることもあります。)規制のルールは、SOP(標準作業手順)として厳格に詳細に定義されており対象地域に一律で適用するので、何ができるか、何かできないか、はっきりしています。(SOP作成に時間がかかったり、発表当初は不明瞭な点も良くありますが、最終的にはカチッとしたものが出て来ます。)ですので、その分感染抑制の効果も期待できると思います。日本のニュースを見ていると、「要請」や「自粛」という言葉ばかりで、誰が何をやっているのか良くわかりませんね。本当の緊急時に、迅速な対応ができる国なのか、少々不安になります。日本からマレーシアに入国された方は、日本の規制は緩くてちぐはぐだ、マレーシアの方が厳しくしっかりしている、と良く言われますね。今回もその厳しい規制のおかげで、感染が抑制されることを切に願います。

一方、昨日首相より「非常事態宣言」が宣言され国王が合意した、という発表がありました。これは、本日より8月1日まで実施されるということです。日本では、こちらのニュースの方が大きく報道されているようですが、正直、これに関しては初めての経験となりますし、内容が良くわかりません。前述のMCOに追加した具体的な規制があるようにも見えませんし、何が目的なのか良くわかりません。一応、こちらも下記の日本大使館ウェブサイトをご参照いただければと思います。
https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/newinfo_12012021.html

主な内容が「議会やあらゆる選挙の実施は禁止されます。」ということですので、どうも、これはムヒディン首相がコロナ対策という名目のもと、ご自身の政治的な保身と権力集中のために宣言したものではないか、と疑います。その間の野党からの政治的チャレンジを防御することができるので。実は、昨年も似たような計画がありましたが、その時は国王から拒否された記憶があります。背景には色々な政治的な争いがあると思いますが、そこへは踏み込みたくないので、こちらの非常事態宣言に関しては、我々外国人にはあまり関係ないことと割り切りたいと思います。

それでは、皆さん、日本でもマレーシアでも「ステイホーム!」で気をつけましょう。

換算為替レート

RM→YEN:
34.00
USD→YEN:
150.00
Updated: