マレーで学ぶ 第2回 「インター校 50万円と300万円の学費の差は?」
マレーシアの日本語フリーペーパー「Mタウン」の連載記事第2回の原稿です。
第2回 インター校50万円と300万円の学費の差は?
一言でマレーシアのインター校と言っても色々なインター校があります。例えば立地で言うと、歴史の古いインター校は比較的中心地に近いアンパン、モントキアラ、PJ、スバンジャヤ等にありますが、比較的新設の学校は、シャーアラム、スバンの辺境、プチョンの辺境、スンガイブロー、プトラジャヤ、サイバージャヤ、ニライ等のすごい郊外に位置するパターンが多いです。こんな場所に学校が?と思うほどの「原野」に建っている場合もあるほどです。ただその分、土地の取得費用が安いためか広大なキャンパスと最新の設備を備えているのが特徴です。
また学費水準を見ても実に大きな差が見られます。例えばKL近郊の学校のYear7(中学1年)の授業料(概算)を比較すると、最も安い学校で年間50万円、最も高い学校で300万円という開きがあります。(ともに1リンギ30円で換算)ちなみに、ほとんどの学校で低学年の授業料が割安で、学年が上がるごとに料金がスケールアップしてゆきます。「この学校間の授業料の差はなぜ?」と聞かれてもはっきりとは答えられませんが、一般的に、高級住宅街にあり、駐在員のご師弟を主なターゲットとしており、外国人教師の多い学校は、授業料が高くなる傾向があります。逆に、郊外にあり、ローカル生徒をターゲットとしており、ローカル教師が多い学校は、授業料が安くなる傾向があります。どちらも同じカリキュラムで運営されている場合が多く、学校の質や教育水準において学費の差程の違いはない気がします。青い目の教師がすべて良い教師とは限りませんし。
さて、そのカリキュラムに関してですが、英国式、米国式、国際バカロレア式、カナダ式、豪州式と実に多様です。次回はその違いに関して書いてみることにします。
Kuratabi Malaysia Sdn Bhd代表。外資系証券会社に20年勤務後、セミリタイヤの地としてマレーシアを目指したが、その調査活動がマレーシアビジネス起業へつながる。また外資系時代に日本人の英語力の弱さを痛感し、マレーシア留学を通じて日本人の国際化に少しでも貢献することがライフワーク。「まだガラキョー(ガラパゴス教育)続けますか?」がキャッチフレーズ。個人的にも、息子を小学校から大学まで国際教育一貫でグローバル&バイリンガル人材に育てた父親。