マレーで学ぶ 第4回 良く聞く「プレU」「Aレベル」とは?

マレーシアの日本語フリーペーパー「Mタウン」の連載記事第4回の原稿です。

第4回 良く聞く「プレU」「Aレベル」とは?
前回より英国式カリキュラムの説明をしていますが、日本にないもう一つの課程が、「大学準備課程(プレU)」という課程です。前回、お話したセカンダリースクール(5年間の中高等部)の終了時に計11年教育となりますが、それでは大学の入学要件を満たさないため、最低もう1年の学習が必要となります。その12年目を埋めるのがこのプレUで、英国式の場合、通常「ケンブリッジAレベル」と呼ばれる1.5年間のコースに進学します。この資格を取得すると、世界の主要大学の受験資格を満たすことができます。Aレベルコースは、在籍するインター校が提供する場合もありますし、多くの大学が提供するAレベルコースから選択し受講することも可能です。
なお、いつくかの大学ではAレベル以外にもIB(国際バカロレア)、CPU(カナダプレU)、AUSMAT/SAM/SACE(それぞれ豪州のプレU)などのプレUコースを提供しています。また、各大学が独自に提供する基礎課程(ファンデーションコース、通常1年)を受講し、終了後同大学の学士課程へ進むという選択肢もあります。プレUコースは、セカンダリー卒業時の共通試験であるIGCSEのスコア、進学志望大学や留学志望国の入学要件などに応じて、各自が選択することになります。
ちなみに、プレU終了後に進学する大学の学士課程(日本の4卒に相当する学位)の期間ですが、マレーシアを含む旧英国領の国では、文系・IT系学部が3年、工学・薬学系学部が4年、医学系学部が5年というパターンが多いです。英国式は日本の学部構成とその年限が異なるため馴染みにくいかもしれませんが、進学の選択肢はとても豊富と言えます。


小坂博志 プロフィール
Kuratabi Malaysia Sdn Bhd代表。外資系証券会社に20年勤務後、セミリタイヤの地としてマレーシアを目指したが、その調査活動がマレーシアビジネス起業へつながる。また外資系時代に日本人の英語力の弱さを痛感し、マレーシア留学を通じて日本人の国際化に少しでも貢献することがライフワーク。「まだガラキョー(ガラパゴス教育)続けますか?」がキャッチフレーズ。個人的にも、息子を小学校から大学まで国際教育一貫でグローバル&バイリンガル人材に育てた父親。

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