マレーで学ぶ 第13回(最終回) まだガラキョー続けますか?
マレーシアの日本語フリーペーパー「Mタウン」の連載記事第13回(最終回)の原稿です。
まだガラキョー続けますか?
早いもので今回が本連載「マレーで学ぶ」の最終回となりました。最後は、私のキャッチフレーズ「まだガラキョー続けますか?」で締めさせていただきます。
ご想像どおり?ガラキョーとは、ガラパゴス教育の略です。勝手ですが、私が少し皮肉を込めて日本の教育をそう名づけました。少し前までガラケーと呼ばれる日本独自の規格、機能を持った携帯電話がありましたが、スマホという国際基準についてゆけず、ほぼ絶滅状態にあります。日本の教育ガラキョーで育った若者も、ガラケーと同じ運命をたどるのではと心配です。つまり、日本以外では通用しないガラパゴス人材となり、世界市場では絶滅危惧種になってしまうのではないかと。日本市場で食べてゆける時代はそれで良かったかもしれません。今は国内市場が縮小するなか、どの会社もアジア市場、世界市場を更に開拓しなければならいない時代です。イオン、ユニクロ、無印や数々の飲食店が国内市場の縮小による業績不振をカバーするためマレーシアにこぞって進出しています。この流れは当分続くでしょう。また、その逆もありです。先日、業績不振の日本の大手家電メーカーが台湾企業の傘下に入ったことが大きなニュースとなりました。日本人は今後、アジア化、グローバル化しなければ生き残れない時代にはいってゆくはずです。英語がベースの日本企業も増えるでしょう。英語は話せて当たり前、そこからなんぼという時代です。日本の教育はそのような時代のニーズにあった教育を提供しているでしょうか?答えはNOです。マレーシアにいると良くわかりますが、英語など空気を吸うように話せるのが当たり前です。発音などは問題になりません。
マレーシアは、将来を見据えた日本人が言語を含めたサバイバル能力を身に着けるのに最適な国だと感じます。インター校、語学学校、大学どれも魅力です。それでも「まだガラキョー続けますか?」
Kuratabi Malaysia Sdn Bhd代表。外資系証券会社に20年勤務後、セミリタイヤの地としてマレーシアを目指したが、その調査活動がマレーシアビジネス起業へつながる。また外資系時代に日本人の英語力の弱さを痛感し、マレーシア留学を通じて日本人の国際化に少しでも貢献することがライフワーク。「まだガラキョー(ガラパゴス教育)続けますか?」がキャッチフレーズ。個人的にも、息子を小学校から大学まで国際教育一貫でグローバル&バイリンガル人材に育てた父親。