親子留学のハウジングについて(7)契約までの流れ
コロナ騒動のバタバタでこのシリーズの追加投稿がしばらくありませんでしたが、久しぶりに投稿したいと思います。
今回は賃貸物件の視察、内覧を終えて賃貸契約を終えるまでの流れをざっと説明したいと思います。(弊社のインター校入学サポートパックに申し込みいただければ、実際に視察から契約までこの流れに沿ってサポートいたします。もちろんアフターケアも。)
1)手付(物件予約)
視察の結果気に入った物件が見つかり、家賃等の大枠の条件が合意に至れば、手付(物件予約)に進みます。
具体的にはエージェントが「オファーレター」を作成し、それに貸主、借主双方がサインし、同時に借主は家賃1ヵ月分の手付金(予約金)を貸主に支払うことにより手付が完了します。ちなみにオファーレターは、"The Letter of Offer"や、"The Offer to Rent"など色々なタイトル
がつけられていますが、内容としては正式な賃貸契約の前段階となる条件の要約書となっています。エージェントによって非常に簡単な内容の場合もあれば、かなり詳しい条件が書かれている場合がありますが、できれば詳しい内容のほうが後でトラブルも少なくなります。
例えば、仮に家賃はRM2,500で合意したとしても、もし家具や家電を追加してもらうことで合意したのであれば、そのアイテムをすべて記載してもらったほうが良いです。例えば、「貸主は、入居までに電子レンジ、オーブントースター、炊飯器を追加する」など。(実際は英語で書かれます。)もう一つ注意すべきことは、仮に双方がオファーレターにサインしても、手付金の支払いが完了しなければ、貸主は他の借主と別のオファーレターを締結し、契約に進む場合もあることです。あくまで手付金の支払いが完了しないと手付は確定しないということです。
時々、オファーレターに双方署名後、貸主が(手付金の受領前に)他の借主候補に、合意した家賃より高い家賃を(ダメ元で?)提示し、それが受け入れられるとそちらを優先することがあります。オーナーも人ですので、少しでもよい条件で貸したいということです。ですので、ほんとうに気に入った物件があれば、手付金をできるだけ早めに支払い予約を確定させる必要があります。
なお、支払い方法ですが、RM現金手渡し、RM現金入金(cash deposit)、小切手、ネット送金など様々な手段がありますが、クレジットカードは通常ご利用できません。なお、弊社がサポートする場合は円相当金額のお支払いにより、弊社のRM支払代行もご利用可能です。
2)正式契約調印
手付完了後、契約期間開始日までの期間にエージェントにより正式な賃貸契約書(Tenancy Agreement)が作成されます。作成期間に契約書ドラフトをチェックし、借主にとって極端に不利な条件があれば、修正をリクエスト、交渉することも可能です。
最終版が出来たらこれに貸主、借主双方が署名し、借主が契約金残金を支払い、貸主が鍵を引き渡すことにより契約が成立します。なお、契約金の残金は通常下記のとおりとなります。
セキュリティデポジット(保証金):家賃の2-3ヵ月分
ユーティリティデポジット(光熱費保証金):家賃の0.5-1ヵ月分
契約書印紙代:家賃水準や契約書枚数によりRM200-700程度
仲介手数料またはサポート費用:家賃の0-1ヵ月程度(業者やサポート内容により異なる)
なお、手付金として支払い済みの家賃1ヵ月分は、初回の家賃に充当されます。
3)入居
鍵が引き渡されたことにより契約期間であればいつでも入居が可能となります。ただ、実際は契約開始日、契約締結日、引渡日、入居日をすべて同日とし、入居時に同時に行うことが多いです。
通常、入居時にはローカルエージェントが立ち合い、備品(備え付きの家具や電化製品)の確認を行い備品リスト(Inventory List)にチェックをいれます。弊社のサポートをお受けになる場合は、私か弊社スタッフも立会いします。備品確認は退居時にも行いますので、リストにチェックがある備品が退居時にないとトラブルになります。したがって入居時にしっかりとチェックをやっておく必要があります。(時々備品リストにはなぜか載っているが、実際は最初から部屋にはないということもよくあるので。)
今回は、手付から入居までの流れを簡単に説明しました。