マレーシア留学での保険

マレーシア留学を計画する際、大学生や親子留学の家族にとって保険の加入は非常に重要な要素です。特に、医療費や緊急時のサポートが必要になる場合があるため、マレーシア留学中に安心して生活を送るためには、適切な保険を選ぶことが不可欠です。本記事では、留学生向けの保険に関する情報を詳しく解説します。

マレーシアの医療費は、日本（全額自己負担と仮定）に比べ、おそらく1/2～1/3の水準でさほど高くはありません。例えば、風邪や腹痛等でクリニックで診断、薬を処方してもらうとRM50〜RM100（約1500円〜3000円）程度です。
ただし、私立の総合病院での診察、検査ではRM500〜RM1,000(1.5万円〜3万円）程度になることもありますし、手術、入院した場合などは非常に高額になるので、何らかの医療保険への加入は必須と言えます。
ただし、一言で保険と言っても多数のタイプがあり特徴も様々ですので、それらを踏まえてどれに加入するか、どの組み合わせにするか検討することが大切です。

大学で強制加入の医療保険

大学留学の場合、学生ビザ受給の条件として各大学が手配する保険に加入することが義務付けられています。保険により多少補償の内容は変わる可能性はありますが、基本的には手術と入院が主な補償対象と考えられます。（外来の医療費補償は限定的です。）入学前後に保険の内容を確認しておくと良いでしょう。
なお、インターナショナルスクール留学（親子留学、単身留学）の場合、いくつかの例外を除き、学校で医療保険を強制加入することはないので、ご自分で現地の保険に加入することが必要です。（「現地の医療保険」の項目ご参照。）

日本の健康保険の海外利用

日本の国保や健保が海外でも利用できます（「海外療養費」）。治療時に費用を全額自己負担し、後日、日本で還付申請を行いますが、治療から2年以内に申請しないと無効になります。また、実際に海外で支払った医療費がそのまま認められるのではなく、日本で同様の治療にかかる費用を基に査定された額の7割が還付されます。各保険機関指定のフォームを病院に記入してもらい、帰国時にその翻訳とともに保険機関へ提出する必要があります。ただ総合病院の場合、このフォームの記入自体が有料の場合もあるので、医療費が少額の場合利用してもあまり意味がありません。また、現地の医師が書いたフォームが読めず翻訳できないケースもありました。もちろん日本の住民票を抜く場合（日本から転出する場合）は被保険者資格を喪失しますので、この制度は利用できません。
ご参考までに、国保の「海外療養費」HPを下記にご紹介します。（病院に記入してもらうフォーム等ダウンロード可能です。フォームは各種健康保険とも共通のはずですが、各自ご確認ください。）
http://www.kokuho.info/sikyuu-kaigai.htm

クレジットカードの付帯保険

本人または親の保有するクレジットカードに付帯する海外旅行保険が利用できる場合があります。ただし、保険が適用される旅行期間は、通常90日までです。実際の保険期間や保険内容は、ご自身で確認いただく必要があります。また、複数のクレジットカードを所持している場合には、それぞれの付帯保険が按分して保険金を負担することになりますので、すべての保険会社に必要書類を提出しなければなりません。

留学保険（長期海外旅行保険）

万全の保険を期待するなら留学保険（長期海外旅行保険）をおすすめします。保険会社の指定医療機関ではキャッシュレス診療も可能で、フリーダイヤルで日本人オペレーターが対応してくれる仕組みになっています。その補償範囲は広く、傷害・疾病の治療・入院費、後遺障害や死亡まで対象となり、それ以外にも救援・捜索費用、個人賠償責任や携行品さらには弁護士費用までカバーするものもあります。このように保険内容を充実させるほど費用も高額になりますから、何が必要かをよく検討した上で保険内容を決めるのがよろしいでしょう。このように条件次第ですが、保険料の目安は年間15~25万円程度になるかと思います。他の保険に比べ保険料がかなり高額になるので、前述の保険を上手に活用し対応してゆくことも一案だと思われます。ただ、単身留学のお子様は、現地での医療費支払能力に限界があるため、キャッシュレスの留学保険加入をお勧めします。（一流病院での入院には、RM10,000-RM15,000のデポジット支払いが条件となります。）

現地の医療保険

マレーシア現地でも各保険会社の医療保険を加入することが可能です。商品性はどれも似ており、補償の中心は手術と入院費用の補填となります。外来診療に関しては、ケガに対応するものもありますが、通常病気による外来診療は原則対応していません。
インターナショナルスクール留学の場合、学生ビザ、保護者ビザ（およびその帯同ビザ）の申請時に現地の医療保険に加入し、その保険証書を提出することが義務付けらています。弊社でもこちらのタイプの現地医療保険を紹介しております。（医療保険加入サポート）最安プランの年間保険料は、お子様で約15,000円、大人で25,000円程度となります。

まとめ

マレーシア留学を成功させるためには、予期せぬ事態に備えて適切な保険に加入することが大切です。健康問題や事故に対応できる保険を選んでおくことで、マレーシア留学中も安心して学びや新しい体験を楽しむことができます。しっかりと情報を収集し、自分に合った保険を準備しておきましょう。