マレーシアインターナショナルスクール留学(親子留学)ガイド

こんな方にインターナショナルスクール留学をオススメします!

  • 子供をグローバル人材にしたい、バイリンガルしたい!
  • 欧米、カナダ、豪州などへの長期留学は経済的負担が大きい
  • グローバル社会への対応や将来の就職が日本の教育では不安
  • 日本の学校環境に馴染めていない

【インターナショナルスクールの選択肢が豊富】
マレーシアはインターナショナルスクール(インター校)の選択肢が多く、また授業料が安いことで知られる「格安インターナショナルスクール大国」と言えます。マレーシア全土で180校のインターナショナルスクールが存在し、クアラルンプール近郊だけでも80校はあると言われています。しかも、毎年数校が新規開校している状態です。

【日本のインターナショナルスクールは?】
日本でも多くのインターナショナルスクールが存在しますが、入学金は100万円、年間授業料は200万円というのが相場です。スクールバス代や昼食代などを含めると年間250万円以上の予算が必要と言われます。また、インターナショナルスクールといっても日本人生徒が大半という学校も多く、国際的な環境とは言えなくなっています。

【マレーシアのインターナショナルスクールの魅力】
マレーシアのインターナショナルスクールは、入学金が10万円程度、年間授業料が50-70万円という学校もいくつか存在し、親子の生活費を含めても割安な手段です。また、コスト以上に、多民族国家ならではの国際的な環境の中で勉強できることが大きなメリットです。学生寮のあるボーディングスクールを利用した「単身留学」も可能です。

お子様の将来を考えると、早い時期に英語をベースとした国際教育にシフトし、世界で活躍できるグローバル人材に育成するのも一つの方向性ではないでしょうか?と言うか、すでに世界、アジアでは英語を話すことが当たり前の時代であり、国際競争力の低い日本のローカル教育(ガラパゴス教育)で育ったお子様は、今後活躍の場がきわめて限定される可能性があります。

また、マレーシアはいじめや不登校で日本の学校になじめないお子様が再起・リスタートするための、「再タート留学」・「リセット留学」・「不登校留学」として最適な国とも考えられ、実際弊社でも多くの不登校だったお子様を何名もサポートしております。みな不登校だったのが嘘だったようにこちらの学校で活躍されています。

それではその数多くのクアラルンプール近郊の学校からどのように学校を選択すれば良いのでしょうか?いくつかの選択基準と注意点をご紹介します。

カリキュラム

マレーシアのインターナショナルスクールのカリキュラムは下記の5種類に大きく分類されます。

英国式カリキュラム

マレーシアの大半のインター校が採用しているカリキュラムで、主として「ケンブリッジ式」と言われるカリキュラムに沿って下記の様に学年が構成されます。

①Primary School(小学部、6年間)
②Secondary School(中高等部、5年間)
③A-Level(大学準備課程、1.5-2.0年間)

プライマリーは日本の小学校に相当し、セカンダリーが中高に相当しますが5年間と日本より1年短くなります。そして11年生終了時にIGCSE(通称O-レベルと言われる)と言われる共通卒業試験があります。
その結果次第で、生徒によっては更に上級コースであるA-レベルと言われる1.5−2.0年間の大学準備課程へ進みます。Aレベルコースはインター校内で提供される場合もありますが、多くの大学(カレッジ)でも提供されています。また、他に、大学内のファンデーションコース(基礎課程 1年)やディプロマコース(2年)へ進学する選択肢もあります。(大学留学の部参照)
最もアカデミックなプログラムと言われており、成績評価は基本的に期末試験のスコアをベースになされます。
マレーシアは元来英国の植民地だったため、全体の7割程度のインターナショナルスクールが英国式のカリキュラムを採用しています。

国際バカロレア(インターナショナル・バカロレア=IB)

国際バカロレアは、よりインターナショナル(世界共通)なカリキュラムで、最終的な大学受験資格である「IBディプロマ」を取得すれば、世界のほとんどの有名大学の受験資格が得られます。プライマリーからIBカリキュラムを採用している学校の場合、学年構成は下記の様になります。

①PYP-Primary Years Programme(初等教育プログラム、6年間)
②MYP-Middle Years Programme(中等教育プログラム、5年間)
③DP-Diploma Programme(ディプロマ資格プログラム、2年間)

なお、IBカリキュラムを採用しているマレーシアのインター校はまだ少数派ですが、IBの世界的な評価の高まりを背景に増加傾向にあります。小学校からIBを採用する「IB一貫」の学校や、基本は米国式や英国式でありながら、最終2年のIBディプロマのコースのみ提供する学校もあります。

IBは近年評価が高くなっていると言われる一方で、かなりオールラウンドでしかも深い理解が要求されるためお子様の負担が大きくなるという側面があります。マレーシアでのIBは選択科目の制約もあり、ある程度の慎重さが要求されるカリキュラムとも言えます。

米国式カリキュラム

米国カリキュラムによる学年構成は、下記が標準で日本と同様、合計12年教育となります。

①Elementary School(小学部、5年間)
②Middle School(中等部、3年間)
③High School(高等部、4年間)

規定の単位数を取得すれば、基本的に高校卒業資格であるハイスクールディプロマが取得できます。学校によっては最終2年間に更に上級コースのAP(Advanced Placement)やIBディプロマコースを提供している学校もあります。
成績評価は、コースワーク(平常点)を主として期末試験との総合で判定されます。
米国カリキュラムを採用している学校は意外に少なく、クアラルンプール圏では数校のみとなっています。

豪州式カリキュラム

採用している州のカリキュラムにより多少異なるプログラムになりますが、日本と同様基本的に12年教育となります。

①Junior School(小学部、6年間または5年間)
②Middle School(中等部、3年間)
③Senior School(高等部、3年間または4年間)

基本的に最終年度に各州による卒業試験があり、そこでのスコアがATARと呼ばれる豪州統合スコアに換算され、世界の大学への出願スコアとなります。
成績の評価は、基本的にコースワーク(平常点)と期末テストを50:50に評価し総合判定されます。

カナダ式カリキュラム

現在マレーシアでは1校のみ(サンウェイ・インターナショナル)がカナダカリキュラム(オンタリオ州プログラム)を採用しており、12年教育となります。(ただし、12年時はサンウェイカレッジのCIMPというプレUコースという扱いになります。)

Elementary School(小等部、6年)
Middle School(中等部、2年間)
High School(高等部、4年間)

基本的に、最終学年で、所定の単位を取得しカナダオンタリオ州の英語テストに合格すれば、オンタリオ州セカンダリースクールディプロマ(OSSD)と呼ばれる卒業資格が付与されます。
成績の評価は、基本的にコースワーク(平常点)と期末試験が7:3の割合で総合判定され、普段真面目に授業に取り組んでいれば、ある程度の点数が取れるという側面があります。

その他の国のカリキュラム

その他、プランス式、ドイツ式、台湾式、日本式(日本人学校)等のカリキュラムを採用しているインターナショナルスクールがあります。

ロケーション

クアラルンプールまたはクアラルンプール近郊といってもインターナショナルスクールのロケーションは実に様々です。実際はクアラルンプールを囲んだセランゴール州に多くの学校が散在しています。また、更にセランゴール州の南に接するネゲリセンビラン州や北に接するペラック州にある学校をKL近郊の学校として加える場合があります。(本ウェブサイトでもで学校リストに含めています。)特に最近の新設校は、郊外の安い土地を取得し、その分広大で施設の充実したキャンパスを建設するのが主流になっています。(エリア解説もご参照ください。)

いすれにしてもマレーシアのインター校は、日本の学校のように生徒が電車や徒歩で自ら通学するという環境にありませんので(治安の面からも)、スクールバスでドアtoドアで通学するか、自家用車で親が送り迎えをすることになります。また学校の近くが、常に日本人(外国人)に適した居住地とは限りませんので、学校と住居のセットで学校選びをする必要があります。

より大きな地図で KLインターナショナルスクールMAP を表示

英語サポートクラス

日本の学校からインターナショナルスクールへ編入する場合、小学校の低学年までは英語力はあまり問題になりませんが、それ以上の学年になると、英語力の不足により通常のコースに直接編入するのは難しくなります。そのため多くのインターナショナルスクールが、英語力が不十分な学生向けに英語サポートコース(クラス)を設けています。(これらコースはESL、EAL、IEPなどと呼ばれます。)ただし、学校により原則英語学習だけを行う英語集中コースや、基本は通常クラスに所属しながら英語を別メニューで行ったり追加で補習するタイプなど様々です。
一般的な日本人の学生は、そこで3ヶ月~1年程英語を集中的に学習したあと通常コースに編入することになります。
なお、通常英語サポートクラスのある学校は、入学試験でも英語力不足をある程度配慮する傾向がありますが、通常クラスのみの学校は、要求レベルに達していないと「不合格」とすることがありえます。

学費

マレーシアのインターナショナルスクールは学費水準も実に様々です。Year1(小学校1年)の授業料をとってみても、安い学校では年間35万円、高い学校では年間280万円と大きな差があります。

一般的に、高級住宅街にあり、駐在員の師弟をターゲットとしており、ネィティブ教師の多い学校は、授業料が高くなる傾向があります。逆に、郊外にあり、ローカルや留学生をターゲットとしており、ローカル教師が多い学校は、授業料が安くなる傾向があります。ただ、新設校は郊外に毎年開校されており、広大なキャンパスと新品の施設が魅力です。どちらも同じカリキュラムで運営されている場合が多く、その教育の質において学費ほどの差があるとは思えません。

生活費

かつて「マレーシアの生活費は日本の1/3」と言われた時代もありますが、日本の長期デフレと円安傾向、またマレーシアの経済発展とインフレによりその差は縮小傾向にあります。また、実際は居住地やライフスタイルによって大きく変わります。
例えば家賃相場が割高の駐在員が多く住むエリアに住んで、毎日、日本食の外食をするような生活をすれば、日本と同水準あるいはそれ以上の費用がかかります。家賃の割安な郊外のローカルが多い地域にすみ、ローカル食やローカル食材をうまく利用した自炊中心の食生活をすれば日本の半分またそれ以下にすることも不可能ではありません。マレーシアはローカル食も美味しいですし(主観になりますが)、どこでも治安は良いので郊外に住んでも不便はほどんどありません。
また、一般的に郊外のインター校ほど割安な傾向があるので、ご予算優先の方であれば、郊外に住みそういうライフスタイルを追求するのがベスト、といえます。
下記はこのようなライフスタイルによる基本生活費の表です。

【前提】
・親子2名がKL郊外(またはセランゴール州)で華美ではない生活をする場合の基本モデル。
・学費、各種保険や日本への渡航費は含まない。
・外食費や交際費はライフスタイルにより大きく変動するので注意。
・換算レートは1RM=30円

入学タイミング

日本のほとんどの学校が4月始業ですが、マレーシアのインターナショナルスクールの多くが9月(まれに1月)始業の3学期制(A)になっていますが、中には1月始業の2学期制(B)になっている学校もあります。(その他のパターンもあります。)

A(主として英国式)
1学期:9月~12月(または1月~3月)
2学期:1月~3月 (または4月~7月)
3学期:4月~7月 (または9月~12月)

B(主としてIB式、米国式、豪州式)
1学期:1月~7月(または1月~6月)
2学期:8月~12月(または7月~12月)

入学のタイミングとしては、1学期から入学するのが理想的ですが、多くのインター校が2学期あるいは3学期から入学することも可能です。学期の途中から入学できる場合もあります。ただし、学年途中で入学する場合、学習していない空白の期間が生じるため、高学年になるほどハンデが大きくなる傾向があります。

ビザ

90日を超えてマレーシアに滞在する場合、ビザが必要です。生徒が取得可能な最も一般的なビザは「学生ビザ(Student Pass)」です。また、現地で子供の世話をする両親のどちらかに対して、「保護者ビザ(Guardian Pass)」が発給されます。(子供が複数いても、それぞれ異なる学校に通っても、保護者ビザは片親限定で発給されます。)ビザ申請は、現地にて入学の前後に行うことができます。学生ビザ、保護者ビザの受給に必要な特別な経済的な条件はありません。ただし、ビザのルールは複雑で、州によってもルールが微妙に異なり、その州のイミグレーションの規格に合った様々な書類が必要になり、また年により書類の追加などが頻繁にあります。特に「クアラルンプール」(WP Kuala Lumpur)に所在している学校は最近ビザの条件が厳しくなり、提出書類も増えてきているため、注意が必要です。従って、ビザ申請に精通したエージェントを通さないとスムーズな受給は困難と言えます。なお、シングルマザー(シングルファザー)の場合、国によっては保護者ビザが取れないと聞いたことがありますが、今のところマレーシアでは問題なく発給されています。ただし、提出書類が両親の場合と多少異なるので注意が必要です。

なお、生徒の親がMM2H(マイマレーシアセカンドホームプログラム)や就労ビザ(Employment Pass)を保有しており、子供や配偶者に扶養家族ビザが発給されている場合は、学生ビザは不要です。ごく少数ですが学校によっては「学生ビザ+保護者ビザ」では入学が認められず、親の就労ビザやMM2Hを要求する場合もあり得ます。また、比較的新しいルールとしては、基本的に生徒の親のいずれかが就労ビザを受給する場合は、その他の全ての家族は扶養者ビザまたは家族ビザ(Dependent Pass)での滞在しか許可されません。(つまり、片親が就労ビザで、もう片親が保護者ビザの受給は不可。)


単身留学

お子様が幼少であれば、もちろんどちらかの親御様が同居するのが一般的(「親子留学」「母子留学」)ですが、両親とも日本でお仕事がありどうしてもマレーシアで同居できない場合等、ボーディングスクールや学生寮のあるインター校を利用し、お子様の単身留学にするという手段もあります。お子様の自立の為にあえて単身留学をさせるというのも素晴らしいアイデアだと思います。(もちろん、お子様の性格や能力にもよりますが。)

クアラルンプール近郊だけで学生寮を保有しているインター校が7-8校があり、その大半が12-13歳から利用可能です。(9歳からの学校もあり)  ただし、一言で寮と言っても学校内にある本格的なボーディングハウスもあれば、学校から車で20分もかかるコンドミニアムを借り上げしたもの、寮生が2ー3名しかいないホームステイ的な寮や、食事が一切提供されない寮もありますので、よく調べる必要があります。

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これら様々な要素を勘案して、慎重に学校選択をする必要があります。よく「おすすめの学校はありますか?」と問い合わせをいただきますが、各ご家庭の事情やご本人の希望、能力などで選択結果は大きく異なります。聞きかじりの情報に飛びついて学校を決めるのではなく、じっくり全体像を把握してからご自分のご家庭にあった学校を一つ一つ選んでゆきましょう。そして「子供をバイリンガルにしたい!」という夢を実現してゆきましょう。

クラタビではそのためのデータベースとコンサルティングを提供しています。

換算為替レート

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RM→YEN:
31.0000
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Updated: 05/02/2024 - 15:46

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