マレーシアの大学から「合格通知」をもらうのは意外に簡単！？

日本の大学から「合格通知」（入学許可）をもらうのはすごく大変なことです。
願書や内申書を提出して、高い受験料を払い、一次試験を受けて、2次試験を受けて、そして合格して初めて合格通知がもらえます。

ではマレーシアの大学（私立大学）はどうでしょうか？　実は、正式な願書を出さなくても、試験を受けなくても、受験料（申請料）を払わなくても、簡単にもらうことができます。

それではどうすればいいのでしょうか？基本的には、高校の「卒業証明書」と「成績証明書」を大学の担当者にPDFで送れば、早ければ1日で合格通知が送られてきます。遅くても１－２週間というところです。合否判定は、簡単にメールで「He's been certified eligible for the .... programme.（彼は・・学部への入学許可が認定されました）」みたいな返信の場合もありますし、大学によっては「LETTER OF OFFER AT... UNIVERSITY（オファーレター＝合格通知）」のような正式なレターが別途添付されてくる場合もあります。（レターのサンプル（一部のみ）を下記に添付）

このシステムを弊社では「事前合否判定」などと、勝手に呼んでいます。この事前の合格判定が後で覆ることはないか、という心配もありますが、今までそういう例は起きていないため、かなり精度が高い合否判定と言えます。

もちろん合格通知をえるためには、ある一定水準以上の成績証明することが必要です。その水準はというと、高校の最終成績の平均で3.0あるいは3.5以上の成績であることです。この場合の平均のとり方や最低水準は大学や学部によってかなり異なります。また、最低3.0以上と言われていた大学でも、実際に判定を依頼したら2.5でも合格した場合もありますので、建前と本音が多少異なる場合（大学）もあります。3.0ないからと言って、あきらめないでください。

また、上記の例は、あくまでバチェラーコース（学士課程。日本で言えば4年制。マレーシアでは文系は3年制）の場合であり、ディプロマコース（准学士課程。日本で言えば短大。マレーシアでは2年だが、終了後バチェラーへ進学も可能。）の場合は、より低い合格水準が用意されています。ですから仮にバチェラーが不合格でも、ディプロマへ入り、その後バチェラーを卒業することも可能です。（計4年間になります。）また、最初にファンデーションコース（基礎課程、1年間）に入り、その後バチェラーに編入することも可能です。（この場合も計4年間）ですので、高校の成績が多少悪くても、やり方は色々あるのでご相談ください。

なお、高校の成績ですが、有名進学校だから多少低くても大丈夫だろう、とか、偏差値の低い高校だからより高い数字を要求されるだろう、とかいう調整は基本的にされません。(一応、有名校や偏差値の高い高校の場合は、私レベルではそれを先方の大学に伝えてはいますが、はっきり言って考慮されているかは、良くわかりません。）おそらく3.0という数字なら、どの高校を出ていても3.0という評価しかされないと思ったほうが良いと思います。極論になりますが、マレーシアの大学へ入学するためなら、イージーな高校で高い成績をとることが最も効率的ということになります・・

授業は英語なのに英語力はテストされないのか？という疑問があると思います。もちろん英語力を証明したければ、TOEFLやIELTSのスコアを提出することはできます。英語の合格水準はTOEFLで79(ibt)、IELTSで5.5以上というのが一般的です。結構水準は高いですが、これらをクリアすれば、直接学部コースへ入学できます。ただ、ほとんどの日本の学生は、それらのスコアを持っていませんので(スコアがあったとしてもかなり低い数字なので）、その場合は学部コースに入る前に、大学内で「英語集中コース」を受講することになります。（入学前大学で英語レベルチェックがありますが、それに合格しても学部へ直接入学できます。）そしてある一定の水準をクリアしたら、学部コースへ編入が可能です。ようするに、英語力はなくても入学することは可能ですが、最終的には英語で授業を受け単位をとらなければいけないので、英語力はあるに越したことはない、ということです。

なお上記説明は、高校から現役でマレーシアの大学に進学するのを想定しましたが、卒業後、予備校や日本の大学に一旦入り、それを辞めて（あるいは卒業後）マレーシアの大学へ入学する場合も基本的には同じことです。高校の卒業証明書と成績証明書が必要になります。

話が長くなりましたが、マレーシアの大学進学にご興味があれば、まずいくつかの大学で事前合否判定をしてもらい「オファーレター」をもらうとぐっと実感が湧きますし、入学の実現性が高くなると思います。