親子留学は憧れが先行するとキケン!?(○ボロカレッジを考える)

kosaka

最近、ジョホールバルにある○ボロカレッジに関する話をよく聞きます。(ぼかしたつもりで○を使ったが、そのままになってしまった。)マスコミでもよく取り上げられますし、一部それをネタに商売をしているグループもあるようです。

正直私はこの学校を視察したこともないし、情報収集もしたことがないので、良し悪しはまったく判断できません。ですから、そこを議論するつもりはまったくありません。

ただひとつだけ問題提起したいのは、この学校の学費は少なくともそんなに安くない、ということです。これはHPを見ればすぐわかります。
http://www.marlboroughcollegemalaysia.org/admissions/fees/

いくつか数字をピックアップします。(年間の授業料および寮費です。1リンギ33円換算)

幼稚園-2年生 RM60,165(198万円)

7年生(中1)RM79,245(260万円)

9年-11年生 RM81,090(267万円)

7年生(入寮)RM128,070(422万円)

9年-11年生(入寮)RM133,065(439万円)

つまり年間の学費が、寮なしで200-270万円、寮付きで420-440万円ということです。

世の中には裕福なご家庭もいますので、これを見ても「実にリーズナブル!こんなすばらしい学校がこんなに安いなんて!」と感じられる方もおられるとは思います。(事実、スイスの有名ボーディングスクールに比べると格安なのでは・・)

ただ、「うーん」と黙ってしまった方は、現実に目を向けるべきだと思います。これは授業料だけですので、親子留学する場合、これに生活費がONされます。一部情報によると、クアラルンプールよりこのエリア(イスカンダル、ヌサジャヤ)の家賃は高いそうです。もちろんジョホールバルのダウンタウンは格安だと思いますが、マレーシアでも犯罪最多発エリアですので、あえてジョホールバルのダウンタウンに住む方はいないと思いますが・・

要するに生活費込で年間400-500万円の予算になるということです。仮に小学校1年から入学して、13年生(プレU終了年次)まで終了した場合、単純にこの13倍をするだけの話です。私にとっては結構大きな金額になります。

その間、おそらく他のインター校と同様、授業料は年間5-10%以上の値上げをしてゆくと思われます。また円がリンギに対し、引き続き減価(円安)してゆけば、その分マレーシアでの費用は割高となります。(事実ここ半年で円がリンギに対し3割ほど下落しています。)

もちろんその後大学に進学した場合、同様あるいはそれ以上の学費、生活費となります。(特に英国や米国の一流大学に留学するとなると・・)

これらの費用を十分想定しても、「ノープロブレム!」ということでしたら、是非挑戦して欲しいと思います。

自分も(日本でですが)、13年ほどの国際教育を実施してきましたが、その間色々なことが起こります。(子供ではなく、親の仕事環境に対してです。)サラリーマンでも自営業の方もビジネスや景気の波をモロに受ける時代です。子供が学力不足でドロップアウトしてしまうのは、ある意味あきらめがつきますが(そうでもないか?)、その前に親が経済的にドロップアウトするケースもよくありました。これは子供にとってとても可哀想です。

ですから、「キャサリン妃が通っていたとか、オックスフォードやケンブリッジに行きやすい」とかで、好感度が超高い学校かもしれませんが、経済的に無理のないような学校選びをして欲しいと思います。憧れから入ると、そこに入学することが大前提になってしまい、経済面は「なんとかなるだろう」と考えがちですが、意外に、なんとかならない場合も多いです。(笑)・・では済みません。

疑義のないよう繰り返しますが、私はこのマルボロカレッジ(言ってしまった!)に対して何らネガティブな意見を持っているわけではありません。「憧れやイメージの前に、最も重要な経済面を十分検討し学校選びをすることが重要なのでは?」というのが私の趣旨であります。

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Updated: 05/02/2024 - 15:46

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