やはり不思議な(でもお得な!?)マレーシアの大学の合格基準???

kosaka

このサイトでも何度も紹介していますが、日本の高校卒業生がマレーシアの大学から入学許可をもらうためには、高校の「卒業証明書」と「成績証明書」を提出し(一部大学では予想や見込みも可)、「オファーレター」(合格通知)をもらうだけです。合格の基準は、大学や学部により平均の最終成績が「5段階中3.0-3.5以上」というのが相場です。たまに2.5でも合格の大学もありますし、最近は4.0以上と言っている大学もあります。

ここでひとつ面白いと感じるのが、どの高校を出たのか、ということは全く考慮されないということです。日本だと、あの高校は偏差値が高いとか低いとか、有名私立校とか、高校自体の評価がされますが、マレーシアではそれは私の知る限りまったくない、ということです。変な言い方ですが、どんなに偏差値が低い高校でも、最終成績が平均で4.0あれば、どこでも好きなマレーシアの大学へ行けるはずです。逆にどんなに偏差値が高い高校でも、最終成績が2.5未満なら、行ける大学はほとんどないということです。(それでも、ディプロマやファンデーションから始めるという裏ワザがありますので、あきらめないでください。)

なぜ、こうなるのかと少し考えてみましたが、一つには、マレーシアには日本の高校の情報が不足していて、高校の評価自体ができない、という現実的な制約が考えられます。オフィシャルな偏差値のランキングがあるわけではないですし。ましてや日本の高校に関する英語の情報はほとんどありませんですし。

二つ目の理由として、「高校卒業」自体が立派な資格として評価されているという理由が考えらえます。これはどういうことかというと、日本の高校卒業生がマレーシアの大学に出願する際、高校卒業は、英語で言うと「Upper Secondary School Leaving Certificate」という立派な出願資格となります。我々にとっては、高校を卒業するだけで誰もがもらえるイージーな資格ですが、マレーシアではこれを過大に評価している「ふし」があります。

というのも、マレーシアの高校を卒業するためにはSTPMというすごくむずかしい統一試験に合格しないと、卒業とはみなされません。もしかしたら、日本の高校卒業証書もそれと似た「統一試験」を受けて合格して取得したもの、と理解されているのではないでしょうか?そうであれば、どの高校を卒業しても同じ「資格」で、成績はその試験のスコアなので、やはり高校名は関係ない、ということになります。(つまり日本では大学入学時に統一試験(センター試験)を行いますが、マレーシアの学校や英国式のインター校では卒業時に統一試験を行うということです。)

こんな誤解があり得るの?と思われますが、意外にマレーシアのルールってそんなものじゃないかと思ったりして・・・ あとは、マレーシアが長い間お手本にしてきた先進国の資格なんだから、すごい価値があるのだろう、という先入観(これも誤解ですね。)があるかもしれません。 (ルックイースト政策参照)

いずれにしても、「高校卒業」にすごい価値を見い出してくれているなら、それを最大限利用してしまいましょう、というのが私の発想です。仮に中学校時代にあまり勉強が好きでなく、偏差値が低い高校に入ってしまったとしても、そこで成績がまあまあであれば、マレーシアのトップ大学に入学できるということですから。「良い高校」へ行った同期生を逆転するチャンスです。

もちろんマレーシアの大学は入学後が勝負ですが、そこで頑張れば英語力もつくし、海外の大学の学位ももらえ(ダブルディグリーやツイニング)、もしかしたら中国もマスターできるかもしれません。そうなったら、良い高校へ行って、「そこそこの」日本の大学へ行った同期生よりも、価値のある人材になることは間違いありません。

マレーシアのこのユニークな制度、どんどん活用しましょう!

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Updated: 05/02/2024 - 15:46

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